バイラルマーケティング

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バイラルマーケティングとは、企業の商品やサービスを利用者に口コミで宣伝してもらい、ユーザーを広げるマーケティング手法のことです。「バイラル」は「ウイルス性」という意味であり、マー...

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バイラルマーケティングとは、企業の商品やサービスを利用者に口コミで宣伝してもらい、ユーザーを広げるマーケティング手法のことです。「バイラル」は「ウイルス性」という意味であり、マーケティングの仕組みをウィルスの感染・増殖にたとえています。企業は少数の初期ユーザを抱え、口コミが発生しやすい環境を整えておくだけでよく、比較的安いコストでできることがバイラルマーケティングの特徴です。

通常のマーケティング戦略では、企業はマスメディアを利用して直接消費者に自社の商品やサービスを宣伝します。これに対して、バイラルマーケティングでは、既存のユーザーに自社のサービスを友人や知人に紹介してもらえるよう働きかけ、既存のユーザーを通して間接的に自社の商品、サービスを宣伝します。本来ならば企業側が費用を負担して行なうはずの広報活動を消費者たち自身がかわりに行なってくれているわけで、「コストパフォーマンス」が高いマーケティング手法であるといえます。

バイラルマーケティングの米国の成功事例としては、低予算ながら大ヒットした映画のブレアウィッチ・プロジェクト、無料Eメールサービスのホットメール、キャラクターのダンシング・ベービーなどが有名です。 バイラルマーケティングは、現在日本でも多くのサイトで使われています。コンテンツやECサイトにある、記事や商品を友人に紹介する機能を目にしたことがある人も多いでしょう。

バイラルマーケティングは、ユーザーの口コミに頼っているので、広告のように出稿量を変えて効果をコントロールすることはできません。このため、効果を上げる工夫として紹介者にインセンティブを与える こともありますが、これが逆効果になる場合があるのです。例えば、ネット通販を行うWEBサイトの場合、よほど商品が優れている場合でもなければ勝手に口コミで広がることはありません。そこで、ユーザの紹介行動を誘発するために、紹介報酬といったインセンティブを提供します。

これが当たったとしても、とんでもない金額のインセンティブコストがかかってしまう場合もあります。 インターネットショッピングモールの楽天では、「友達にメールですすめる」という機能があり、メールアドレスを入力すると、商品紹介ページのURLがEメールで送られます。また、インターネット書店アマゾンの「お友だち紹介プログラム」では、一定の条件を満たせば紹介した人と紹介された人の両方にギフト券がもらえます。

バイラルマーケティングは、時としてインターネットの勢力図すら変えるほどの破壊力を持つ一方で、宣伝の規模を企業がコントロールできないため、マーケティングの当たり外れが激しい手法と言えます。 また、実績が無いのに企業側が口コミで人気があるかのように装い「やらせ」に近い宣伝をすることがあります。それが明るみにでたといは、企業に対する批判や抗議が発生する可能性が高く、ある意味では、諸刃の剣的な戦略でもあるともいえます。


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